間脳下垂体疾患

下垂体腫瘍

下垂体腫瘍について(簡潔版)

下垂体腫瘍とは
下垂体腫瘍は、多くが良性で、ゆっくりと進行します。ただし、腫瘍の位置やホルモンへの影響により、体にさまざまな症状が現れることがあります。

主な症状とその原因

① 視力・視野障害
腫瘍が視神経を圧迫することで、視野が欠けたり視力が低下したりします。日常生活に不便することと、また進行すれば失明の可能性もあるため、手術による圧迫の解除が必要です。

② ホルモンの分泌低下
腫瘍が正常な下垂体を物理的に圧迫すると、ホルモンの分泌が低下します。症状は気づきにくく、検査で初めてわかることも多いです。必要に応じてホルモン補充療法を行います。

③ ホルモンの分泌過剰(機能性腫瘍)
腫瘍のタイプによっては、ホルモンを過剰に分泌しており、体に様々な異常が出ます。たとえば:
• 成長ホルモン過剰 → 手足や顔の肥大、糖尿病・高血圧など
• プロラクチン過剰 → 月経異常、不妊、乳汁分泌など
• 副腎皮質刺激ホルモン過剰 → クッシング病(肥満・高血圧など)

診断と治療方針
• 視野検査・ホルモン検査・MRIなどを組み合わせて診断します。
• 手術が必要な場合は、鼻からアプローチする内視鏡手術を中心に行っています。
• ホルモン性腫瘍では、薬による治療が有効な場合もあります。

よくみられる腫瘍と特徴
種類 特徴・治療方針
ラトケ嚢胞 多くは無症状。視神経やホルモンに影響すれば手術対象に。
頭蓋咽頭腫 良性だが再発しやすく、最初の手術での全摘出が重要。
髄膜腫 良性。視神経との関係を精密に確認して安全に摘出。
偶発腫 他の検査中に偶然見つかることが多い。御年齢や症状、腫瘍の進展によっては手術を検討します。。

手術について
• 多くは内視鏡による経鼻手術を行っています。視野が狭く繊細な手技が求められるため、経験が重要です。
• 下垂体部腫瘍の手術入院は約2週間が目安です。

術後について
• 手術後は内分泌内科での検査・ホルモン補充が重要です。
• 腫瘍が残ったり再発した場合には、**ガンマナイフ(放射線治療)**を併用します。

よくあるご質問

Q:すぐに手術が必要ですか?
→ 全ての方が対象ではありません。検査結果や症状に応じて判断します。

Q:薬だけで治せますか?
→ 機能性腫瘍では、薬だけで治療できるケースもあります。